コラム

「療育」とは? 

今まで仕事をさせてもらう中で、「療育」という言葉を耳にすることが多く、個人的には「屋外で身体を動かすこと」「社会で生活する中で身につけていくことをサポートしていく」という程度しか思っておらず、今回、改めて「療育とは?」何か、調べてみようと思います。

目次:

1.「療育」とは?
2.活動内容は?
3.支援にどのように活かす?
4.コラムまとめ

1.      「療育」とは?

「療育」には、 ・日常生活をスムーズに行うための支援や遊びを通したコミュニケーション能力の向上

・運動機能の向上
・認知能力の向上
・その他、ご本人のサポートだけではなく、「家族への支援」「地域への支援」などの支援も含む場合もある
などの記載があります。

また「「療育」は弱点や困難を軽減させることは目的のひとつですが、症状を無くすことは目的にしていません。 その人なりのやり方で生活上の困りごとに対処できるようにサポートすること、一人ひとりの成長のペース・スタイルを尊重し、個々の特性に応じた支援を促すことが「療育」の目的です。」ともありました。

2.活動内容としては?

活動の例として、認知行動療法、ABA分析を挙げてみました。

〇認知行動療法:認知行動療法はものの見方や受け取り方に働きかけ、気持ちや行動
をコントロールする療法。
目的として、思い込みやマイナス思考に焦点を当て、認知(物事の捉え方)の偏りを修正する。

〇ABA(応用行動分析):応用行動分析は環境などを変えていくと、どのように行動が変化するかを分析する。
目的としては、問題行動と呼ばれる行為を、適正な行動に変化させること。
方法として、「なぜその行動をしてしまうのか?」きっかけを分析し、結果にアプローチする。
(話は少しずれてしまいますが、「なぜなぜ分析」という分析もあります。
製造過程で生まれてくる問題の真の原因を究明して再発防止を立てることを目的として、トヨタ自動車で生み出されました。
「なぜなぜ分析」は、発生した問題事象の根本原因を探る分析手法として知られています。問題に対して「なぜそれが起きたのか?」原因を見極め、さらにその原因に対して「なぜ?」を問うことを繰り返し、直接原因だけではなく背後にある根本原因を抽出します。
一般的に、5回「なぜ」を繰り返すと、根本的な原因にたどり着くことができるといわれています。たとえば、我々のような福祉サービスでも「ヒヤリハット・事故分析」などに対してなぜなぜ分析を行っているところも多いです。)
その他にもSST、TEACCHなどもあります。

3.支援にどのように活かす?

「療育」には以下のような効果が期待されているといわれています。

・日常生活に必要な能力が身につく
・個性を大切にしながら苦手を克服
・自己肯定感が高まる
・コミュニケーション能力が身につく

などが挙げられています。

「療育」を行う方が心がけることとしては

・「肯定的な声かけ」を意識し、利用者の自己肯定感を育てていく
・「伝え方については具体的に伝える」時には視覚的なサポートも行う
・「強みを伸ばし、苦手な部分についてはゆっくりと。」と長い目でみていく

4.コラムのまとめ

今回、改めて「療育」という言葉を調べてみました。その中で、いかに利用者のことを利用者以上に理解しようとしているか?考えようとしているか?(問題行動と呼ばれる行為について、「注意」も必要かもしれないが、「なぜこのような行動になるのか?」を考え続け、どのように行えば、生きやすくなるか?を考え続けていくことが支援員の仕事かもしれない)。
そのためには、その方に寄り添い、その方の強み、個性を活かし、苦手な部分を見えにくくする、少しずつ解消していくことかと思えました。