コラム

障がい者入所施設 利用者の日常vol.3

お久しぶりです。以前、垂坂山ブルーミングハウス利用者さんの日常を2回に渡ってお伝えさせていただきましたが覚えていますか?
「覚えているよ!」というそこのあなた。当施設のファンですね?ありがとうございます!!

Vol,1(2022.9.14)では園芸班の活動を。Vol.2(2023.3.29)では運動班の活動を主にお伝えさせていただきましたが
今回vol.3では「自立課題」に取り組んでいる利用者さんの様子について筆を執らせていただきます。

❝自立課題❞って……? この言葉を初めて聞いた方も少なくないと思います。
私も最近まではまったく知りませんでした…。そこで今回は、自立課題とは何かについてと、実際に当施設の利用者さんが取り組んでいる様子をお伝えできればと思います。

【目次】
1.自立課題とは?
2.(垂坂山ブルーミングハウスの)利用者の方が実際に活用している様子
3.まとめ

1.自立課題とは?

自立課題とは「支援者の指示や援助を受けず最初から最後まで自分一人で➀見て➁理解し③達成できる ように設定された活動」のことです。アメリカのTEACCH※プログラムから生まれた支援方法で、主に自閉症や発達障害のある人の療育や教育、就労支援などの現場で用いられる手法です。

※TEACCH(Treatment and Education of Autistic and Communication-handicapped Children)プログラムとは、アメリカ・ノースカロライナ州で開発された自閉スペクトラム症(ASD)のある人達とその家族を生涯にわたって支援する包括的なプログラムです。

主なねらいとメリット

・達成感と自信(確実な達成感):一人でやり切ることで「できた」という実感が生まれ自己肯定感が育ちます。

・見通しをもつ(構造化の活用):活動の「始まり」と「終わり」を目で見てわかりやすくし安心感を与えます。

・スキル向上:手先の巧緻性(目と手の協応)や、将来の生活・作業に役立つ手順を学びます。

自立課題の主な種類・例

・プットイン系:容器にコインや棒、ボールを入れる
・マッチング系:同じ色、形、絵カード同士を合わせる
・分類系:色や形ごとに物を分ける
・組み立て・分解系:ボルトとナットを留める、キャップを外す、閉める

2.利用者の方が実際に活用している様子

当施設の利用者さんが実際にどのような物を使って作業に取り組んでいただいているのか、いくつか写真に撮らせていただきました。これ実は全部、当施設職員の手作りで作られたものなんです。令和8年に入ってから製作を始めたのですが、少しずつ種類や難易度が高いものが増えてきています。私も少し触らせていただいたのですが、やり始めると黙々と最後まで集中して取り組めるものばかりでした。主に手指を使った作業ばかりなので不器用な私にとって細かい動作にとても気を遣いました。でも、利用者さんたちはそんな様子も見せずとても楽しそうに且つ、どのように始めてどのように終わるのかも数回の説明で理解をされ作業に取り組まれています。利用者さんの中には発語がない方もいらっしゃいますが、職員がどのような手順で進めるのか数回手本を見せ、ある程度進めた所で本人にバトンタッチすると、嫌な顔も見せず、ニコニコしながら作業されている。そんな姿はとても感動的に映りました。初めはなかなか細かい作業もあるので、すぐにイヤになってしまうのではないか…などと思っていましたが、そんな事は全くなく今では人気の作業のひとつとなっています。

こちらの作業は名前と絵のマッチングの様子です

こちらはプットイン系の作業の様子です。

他にも色々たくさんの自立課題があります!

3.まとめ

これまでの垂坂山ブルーミングハウスの作業では、生活をしていく上で必要な洗濯物の仕分けや畳み、お部屋やお風呂場の掃除の仕方、健康寿命を延ばすための運動、園芸活動でお花や野菜を育て、穫れた野菜を食べたり・・・と、身の回りの事で関わりがあるものが中心の作業をしてきました。したがって、利用者さんの作業工賃はさほど高くありません。ほとんどの方が年金で大半を賄っているのが現状です。しかし、この取り組みによって、少しでも就労に繋がる道が拓け、❝お仕事❞として何か社会に役立つ事を身に着けられたなら、作業工賃も自ずと増え、自身で稼いだお給料で趣味の幅を広げるなど、QOLの向上に繋げられるのではないかと考えると、この取り組みはとても希望を感じられるものだと思います。

今回はその一部をお伝えしましたが、次の機会にはその後の様子をご報告出来ればと思います。